12/23(土)コーヒー依存、『哲学の三つの伝統』を読んだ、ザワークラウトは薬
朝食後コーヒー。コーヒーうまいよう。あまりにうまいので豆2杯で500ml抽出し、ぜんぶ飲んでしまった。アナエロビックはすごいなあ。
これまではケチって一杯だけ飲み、あとは冷蔵庫にしまっていた。平日の朝に飲むようにとっておいたのだ。
だがそれももうやめだ。その場で飲む。
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『哲学の三つの伝統』を読んだ。
古代中国、インド、ギリシアの三つの哲学の共通項を論じた本。どの哲学にも共通するのは「世界はどうなっているのか」「人間はどう生きるべきか」という問い。中国とインドの哲学は論証を重視しなかったが、ギリシアの哲学は論理的な厳密性を重視した。その結果として欧州に科学が発生し、世界を席巻するに至った。科学は「世界」に対する問いであり、どの文明圏でも再現するから。
ただ、そんなにおもしろい本ではなかった。半分くらい読んでない。
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どよ〜んと元気なく過ごしていたところ、サラダとザワークラウトを食べたら復活した。
前から再現する現象なのだが、家で飼ってる発酵食品を食べるとすぐに元気になることがある。乳酸菌や酵母が作った栄養素が原因かとも思ったのだが、彼らの作るビタミン類をサプリで飲んでもこれほど効くことはない。おそらく生きた菌に含まれる何らかの物質がすみやかに血中に取り込まれているのだろう。
これは突拍子もない発想でもなくて、老化を抑制する物質(NMN)が経口摂取で血中に展開されることがわかっている。NMNはNADの前駆体で、NADは細胞呼吸や酵素反応などあらゆる場で使われる重要物質である。重要なので生体が速やかに取り込む、という仕組みがさまざまな物質に対して備わっていてもおかしくはない。
というわけで、妙に元気になるので今後もザワークラウトを食べ続けようと思うのであった。
12/24(日)靴磨き沼の入り口、読んだ本まとめた
週報を仕上げ、ポトフを作り靴磨きをした。
靴磨きがわりと好きなことに気づきつつある。靴職人曰く「革は人間のお肌と同じで保湿が大事。生きてるようなもの」とのこと。実際に靴クリームを塗っていくとツヤツヤきれいなお肌になる。テカらせていくのがとても楽しい。
東急ハンズに行くとブラシだのクロスだのいっぱいメンテ用品が売られている。油断するといろいろと揃えたくなるもので、これは沼だなと思った。
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スーパーに行くと人だらけ。みんなクリスマスイブで浮かれているのだろうか。
骨付きもも肉が売られていたが買わなかった。同じもも肉なら、いつも味噌汁弁当に入れていて食べ飽きているので……。こういうときのために地鶏を調達したら楽しいのかもしれない。
いつもの肉、魚、野菜を買って帰った。年の瀬でだんだんやる気がなくなる予定なので食材もてきとう控えめにした。
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今年読んだ本のリストアップをしてみる。そのうち記事として出す予定。
結局、四半期まとめは書けていないし年末まとめも書く気がないのだが、読んだ本くらいはまとめてもよかろう、と思ったのだ。
まめなもので、読書メモは大量にある。いつ読んだか、どのページで何を思ったか、何が書かれていたかがWorkflowyに溜まっている。もう2年ぶんくらい。これを2023年1月1日からさらっていって、雑感を書いたら完成だ。1時間くらいでできた。
12/25(月)通勤で運動するしかない、『三流シェフ』を読んだ
「健康のためには運動しかない」という真理に屈して自転車通勤を再開した。
これまでは電車やバスと徒歩で移動することが多かったのだが、どう考えても自転車通勤ほどの負荷にはならない。会社までの数kmを自力で移動するのだ。日常に組み込める運動で、これほど便利なものはほかにない。
一時期はいわゆる電動キックボードや電動自転車に目移りしたものだが、それも諦めた。自分の足だけで移動する。
自転車も買い換えることにした。今乗っているのは学生時代にバイト代(二回払い)で買ったロードバイクだが、じつは体型に合っていない。どうポジションを変えてもハンドルが遠いので胴体か腕が短いのだと思う。買った店もしょぼいところだったし、フィッティングがうまくされなかったのだろう。学生時代の買い物なんてそんなものだ。もう十数年乗っていることだし、頃合いではあるだろう。
というわけで2024年は自転車通勤し続けるのがテーマです。
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『三流シェフ』を読んだ。
三國清三の自伝。世界的に有名なシェフだが、私にとってはYouTuberである。読んでみたら偉大なシェフだった。怒鳴ったり蹴ったりするけど。
生まれは北海道の貧しい家。漁師の父に連れられて手網漁をしていたらしい。児童労働!
中学を卒業したら調理師の学校へ行き、札幌のホテル、帝国ホテル、ジュネーブ大使の料理人と出世していく。帝国ホテルでは鍋洗いしかしてなくて料理はさせてもらえなかったのに、当時の総料理長が塩ふりの様子だけで腕前を見抜いて海外派遣させたらしい。総料理長の目がやばい。
スイスで経験を積んだ三國は、大使との契約満了後も欧州に残り修行を積んだ。一時期はフランスの三つ星レストランを渡り歩いていたというので、やはり技術とか才能の類があったのだろう。
日本に帰ってきたのは「自分は日本人でありフランス人の真似事はできない」と痛感したから。天才シェフに「セパラフィネ(洗練されてない)」と言われたり、まかないを作ったら同僚から「味が薄い」と言われたりして「日本人はクリームドバドバ、バターびちょびちょの料理は作れない」と理解したそうな。こうして日本人としてのフランス料理をつくるようになり、今の地位がある。
結局のところ育った文化からは逃れられない、という話である。
非常に読みやすいのに密度があってよい本だった。
12/26(火)カフェインのやばさに気づく、野菜の質がわからない
在宅勤務で会議地獄。蟻地獄。字が似てるね。
午後はコーディングをしまくっていた。コーヒーを飲み、玉露を飲み、とカフェインを注入しまくっていたら退勤後に頭が変になる。精神ではなく物理の話。頭の血管がじわーっとして後頭部がぞわぞわするのだ。
調べてみたら「カフェインは頭の血流を妨げる」という情報が見つかった。カフェインの効果が切れたら頭の血流が増えてぞわぞわするわけである。
ついでにカフェインの作用機序について調べていたら「脳の疲労物質が溜まっても集中力が切れないようにする(ドーパミン抑制神経の活性化を阻害する)」ということがわかった。あれ?立派な薬物なのでは?合法なだけでやばいやつ。
でもやめない。やめられない……。さすがに控えめにしようとは思ったけれども、コーヒーはうますぎるので離脱不可能だと思う。
🪘🪘🪘
料理人は極まっていくと「素材の質がすべて」みたいなことを言いだす。魚だとわかりやすくて、魚の締め方や処理で身の味が変わる。肉も同様で、いい育て方をしていても処理が悪いと血が残りまずくなる。
じゃあ野菜はどうなのだろうか。萎びている、ツヤツヤしているというのはわかるのだけれども、どういう野菜が良いのか、基準をよく知らない。
一つ気づいたのは、夕方に八百屋に行くから微妙な野菜ばかり掴んでいる説。もしかすると朝に買い物をすると、良い野菜が手に入るのかも。そういえば過去の週報で「午前のスーパーは野菜が輝いていた」と書いたことがあるような……。
12/27(水)腰の爆発を診る、英国人は紅茶で不眠症にならないのか?
年内の最終出社。明日は在宅。カフェインの影響で睡眠が終わっており、フラフラな状態で仕事をした。
お昼に「腰が痛い」という同僚の姿勢をチェックする。私は猫背を治した姿勢のオタクなので見たらわかるのだ。
席に行ってみて猫背の具合、腰の反りなどを確認してみたが、そう悪い感じはしない。机の高さはおかしかったがそれくらい。
「じゃあ何で腰が爆発したんだろうね」と話すうちにマットレスが悪い可能性に行きあたる。同僚はいいマットレスを買ったのに、妻子に取られてしまったらしい。それなのでは〜?
家に帰ったらおりゃーっと最後の仕事をしにかかる。年内にキリのいいところまで終わらせたくて20時すぎまで働いてしまった。結局、バグがとれずに撤退する。
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カフェインといえばコーヒー、紅茶。紅茶といえば英国。英国人は一日に何杯も紅茶を飲むそうだが不眠症にならないのだろうか?
調べてみると「たしかに紅茶を飲みまくる」「紅茶には必ずミルクを入れる」ということしかわからなかった。不眠である、という情報は出てこない。
一説によるとお茶のテアニンがカフェインと拮抗する作用を持っているのだとか。たしかに紅茶はホッとするような気持ちになる。コーヒーみたいなウオオオという薬みたいな作用とはちょっと違うのかもしれない。
12/28(木)新年で生まれ変わる、今年の収穫は「猿真似」
仕事納めの日。遅めに起きて在宅勤務。昨日残しておいたバグをとって仕事が納まったことにした。コードレビューはされてないが、機能は完成した。完成したのだ。その後は定時までだらだらして終わり。
退勤するときに同僚たちが「締めの挨拶」みたいなものをチャットに書き残していく。そうせざるを得ない妙な雰囲気が仕事納めにはある。
日本だけでなく中国や韓国も同じだと思うのだが、我々にとって年末と元旦は特別である。今でも元旦の休みだけは死守されるお店が多いし。
我々にとっての新年は「生まれ変わり」みたいなものなのだ。古くは数え年の考え方がそれ。西欧の考え方だと年は誕生日を基準とするものだが、我々にとっては誕生日よりも元旦のほうが重要らしい。実際には何も変わらないのに、大きな区切りがここにある。
数え年というのは、中国に由来する古典的な東洋の年齢観である。人は生まれたときすでに「一」であり、また歳をとるというのは、年末にやってくる歳徳神のなせるわざ。新しい歳を運んでくるのは、先祖が浄化されて神格化した神さまの仕業だと考えられた。年末の大掃除も門松を飾るのも、すべてこの歳徳神を迎えるためだ。
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今年はストレスも高めだし忙しかった。来年はもっと忙しくなるだろう。
7月に大きな変化があった。
同僚に「あなたは思うような出力をしてくれない」と言って怒られる。最初はこちらも怒ったのだが、上司に協力してもらいつつ話を聞いてみたら、私に要求されている仕事は妥当な内容だった。明に言われてなかったけども。「じゃあなんでちゃんと要求し説明しないの?」とは思ったが、そういう説明が苦手な人なのはわかっていたのでそこは呑んだ。
「説明しないほうが悪い」とすることもできるが、世の中は言語化が得意な人ばかりではないのだから仕方がない。それにさまざまな合理的事情があり、私はまだまだその人と仕事をやっていく必要があった。要求の仕方に文句はあったが、能力のある人なので尊敬もしていた。
という複雑な状況があり、自分を変えて対処することにした。向こうからの説明がなくてもこちらから察して相手のやってほしそうなことをやる。具体的にどうやって?「とりあえず真似すれば当たるでしょ」という結論に至った。これが正解だったのだろう。そのうち、うまく仕事の連携ができるようになった。
猿真似は効率的な学習法である。今は何でも「わかりやすく説明しろ」と言われる世の中だが、かといって人々の説明能力はさほど上がっているわけではない。皆が相互に説明を要求して窮屈になっているのが実情だ。だからああしろこうしろ言われる前に察して真似しておけばお得なのである。その点の価値観を転換することで、得られるものがあった。
それに、察してもらって悪い気になる人とかいないのである。できるなら察しておけばよい。
11/29(金)フランス料理は肉を食べさせる技術、有能さとおもしろさは関係がない
休暇に突入。しかし忙しい。明日は東京だし明後日はコミケ。コミケから帰ってきたら正月でスーパーはみんな閉まっている。野菜や肉を備蓄しておかないと食っていかれない。朝食を食べ、体調が整ったら八百屋とスーパーをはしごして食材調達に奔走した。
週報原稿を書いて料理動画をみたあとフランス料理に挑戦する。三國シェフのレシピ。
この二つを作って
こうなった。
どちらもたいへんおいしくできた。満足である。レシピ通りにやったらスーパーの材料でもおいしいフレンチができることがわかった。
🛷🛷🛷
妻氏が飲み会の反省会を二日遅れでしていた。話を聞いてみると「仕事ができる人だと思っていたのに喋ってみるとおもしろくない」という悩みだった。期待外れというやつ。
しかしよく考えてみると有能さとおもしろさは関係がない。効率を優先し視野が広くて真面目であれば有能になれるかもしれないが、我々の求めるおもしろさは真面目さとは真逆の特性である。不真面目であるとよいところがある。
しかし不真面目だと仕事が雑になる。実際私や妻氏は雑な仕事をしがちなタイプなので困っているところもある。真面目さと不真面目さの間でいいバランスを求めて揺れている。だから真面目さ一辺倒の人も不真面目さ一辺倒の人も趣味が合わない。それはもうそういうものだから仕方ないな、となった。
ちなみにこのブログの記事も真面目に書かれていない。真面目なように見えるのは私が「問いを立てて論理的に考える」のが好きなだけであって、取り扱う題材については「なんでもいいし明日には考えが変わっているかも」と思っている。そういうふうに、真面目にやらないことをモットーに書いているので、くれぐれも読者の皆さんは真面目に受けとらないようにしていただきたい。