前回のあらすじ
- 間仕切りで机を囲って快適自宅オフィス
- モルモットの食欲が落ちた!ピンチ!
10/5(土)
靴職人さんから修理された靴を受けとり、その場で履き替えて大散歩へ出かけた。河原町から3系統に乗って白川まで流されてゆく。てきとうに乗ってたら藝大前で降ろされた。
河原町を北上していて、丸太町を超えたところで景観がグッと良くなることに気づいた。今出川河原町から橋を渡って出町柳へ行くとデルタが見えて最高なのだが、丸太町あたりからすでに雰囲気が良い。なぜなのか。
家に帰って用途地域マップを見たら答えがわかった。おそらく御所が近いからだと思うのだが、河原町丸太町より北は容積率が低くなっている。景観というものは建蔽率、容積率、高さ制限などの都市計画で決まってくることを改めて認識した。
👞👞👞
この日の大散歩は5kmほど歩いたところで力尽きた。疲れの感じからして、カフェで休んでも回復しそうにない。店を出た瞬間に横になりたくなる疲れ。
根本的に体力が足りないのだ。
5km歩けたら十分ではないか。そう思わないでもないが、できればもっと強くなりたい。体力があれば生活上の問題はなんでも解決するような気がしている。力こそパワー。
できれば10km歩けるようになりたい。そう心に決めて電車で帰ったのだった。
10/6(日)
モルモット通院の日。初めていく動物病院で予約なしの新患畜である。3時間待った。動物病院は人間の病院と違って、飛び込みで重症な患畜がやってくる。我が家のモルモット氏もやや重めだが、それよりやばそうな、今にも死にそうな🐰さんが前に来ていて処置されていた。トリアージというやつだろうか。仕方ない。
診察室に通され院長先生とご対面。先生が「カレー味」という名前に少し噴き出したあと、モルモット氏の口をチェックしていく。前歯は健康だが奥歯にやや問題があった。臼歯が伸びて舌が動かしにくいそうだ。
モルモットは臼歯も一生伸びる。食べるときの癖とか嗜好によって歯がすり減らないでいると奥歯が伸びすぎてうまくものが飲み込めなくなる。うちのモルモット氏は完全に食べられない状態ではなかったが、一応の処置として歯を削ることにした。
これで良くなればいいのだが、まだわからない。もう老モルモットなので予断を許さない状況である。しばらく様子見。
🚑🚑🚑
我が家では「家電という名の使用人が掃除・洗濯・食器洗いをしてくれて便利だ」みたいなことを話す。昔は貴族が使用人にやらせていたようなことが今は家電に代替されている。家電による自動化のおかげで、我々は昔の貴族の生活ができている。しかもありがたいことに、これら家電には維持コストがあんまりかからない。購入するときには数万円から十万円くらい費やさないといけないが、壊れるまでの十年くらいは低廉な維持費で恩恵に与れる。
それでも残っているのが食材の調達と加工。生協やネットスーパーのおかげで家にいながら食料調達はできるが、未だ食材を切らずに調理してくれる家電は存在しない。だから現代のタワマンであろうと、近隣スーパーの近さをアピールするのだろう。
10/7(月)
マットレスを床に直置きしたら睡眠がよくなった。6月にちょっと良いマットレスを買い睡眠が最強になるはずだったのに、3ヶ月ものあいだ背中の凝り、冷えに悩まされている。何かがおかしかった。
こういう脚付きマットレスを使っていた
原因は脚付きマットレスの上にマットレスを載せていたこと。我が家のベッドフレームは木材のすのこベッドではなくて、コイル入りマットレスに直接脚が生えたものだった。
6月にマットレスを購入したのはこの脚付きマットレスで寝ると腰が痛くなったから。そのとき横着してベッドフレームを交換せずにマットレスonマットレスにしてしまった。脚付きマットレスは経年劣化もあって寝心地が最悪になっているので、上にマットレスを乗せても無駄である。マットレスは平らな面の上に乗せるものであって、マットレスサンドイッチは厳禁。というわけで床に置いたら本来の性能が出るようになったのである。
床は平面なので寝心地は良いがこれからの季節は底冷えが問題になる。一度床で寝てみると布団をあげて部屋を広くできるところに魅力を感じるが、冷え性なので諦めてフレームを買うことにした。
🎺🎺🎺
寝る時間にも問題があって、夜型でダラダラ型の我が家は平気で2時まで起きていることが多い。しんどいし翌日も遅くまで起きる原因になるので、反省して早めに家事や風呂を終わらせてみた。すると翌日は22時に眠くなり、遅くとも0時半には布団に入れるようになった。面倒ごとは早めに片付けてあとは寝るだけにするのが大事なようである。
家事は一人だとやる気が出ないので、妻氏が洗い物をするとき台所に立って応援するようにしてみた。ペアプロをすると進捗が生まれるのと同じ原理だと思う。片方が手を動かしている必要はなくて、ただそこにいたらいいらしい。
10/8(火)
睡眠が良くてかつてない調子で仕事をした。会議の聞き漏らしも減り、ややこしい思考がいつでもできる。睡眠って大事だったんだ。
十年間ダメなマットレスで寝てたせいでずっと体調が悪かった。冷えの原因でもあったようで、今日は少しぽかぽかしている。オフィスは相変わらず冷房がついていて最悪だが、それでもいつもより元気だった。
🪶🪶🪶
モルモット氏の調子が悪そう。これはやばいのではないか。ベランダの生バジルや細切れにした野菜などを与えてみるが、あまり食欲は改善しないのだった……。
10/9(水)
朝、七時すぎに自然と目覚めてモルモット氏を見にいったら死にそうになっていた。ペットシーツの上に野菜を枕にして寝ていて、呼吸が浅い。触ってみると少しだけ反応はするが体温は低かった。これはもう長くは持たない。生きているうちに妻氏にも引き合わせた方が良かろうと判断し、寝ている妻氏を起こす。いつもなら怒られるところだが緊急事態だ。妻氏もモルモット氏を見て「これはあかんね」と言う。
具体的にいつ事切れるかはわからない。待ち続けるのもしんどいので寝なおそう、と決めた。布団に戻る前にトイレに行き、なんとなくモルモット氏の様子を確認したらもう死んでいた。なんというタイミングだろうか。たまたま起きたときに死に目に逢えるとは。
享年七歳と四ヶ月。モルモットにしてはかなり長生きだ。「モルカー」主演声優のつむぎちゃんは四歳で亡くなっている。
死因はいまいちよくわからない。先日歯が問題かと思って病院で削ってもらったが、実は関係がなかったかも。日記の記録によると10月に入ったあたりから食欲と体重が落ちていて、好物のピーマンを食べ残すようになっていた。体重は一年くらいかけて100g落ちている。病院では詳しく追わなかったが内臓系の疾患があった可能性が高い。左腹がやや膨らんでいたのが腫瘍だったかも。手術でとる選択肢もあるが、モルモットは麻酔と手術に弱いので内臓系の問題は手が出しにくい。歯の問題が本質ではないならば、ただ食べられなくなって痩せていき、草木が枯れるように死んだといえる。老衰と呼んでも良いだろう。
🍁🍁🍁
仕事を休んでペット霊園へ。これまで六匹のスナネズミを北白川のペット霊園で焼いてもらってきた。家に来てもらって遺体を預け、翌日に骨を受け取るサービス。今回も同じようにしても良かったのだが、あえて火葬場へ持ち込むことにしてみた。特に合理的理由はなくて、数年前から「モルモット氏は持ち込んで焼いてもらう」と決めていたのである。
バスで北白川の果てまで行き、ペット霊園まで山登りをする。この道は京都から滋賀へ抜けるルート。車がそこそこ多かったが、霊園への道は緑が多く川も流れていて荘厳な雰囲気が醸し出されていた。風呂敷に包んだモルモットの遺体を持ち、慣れない山登りで汗をかきながら霊園まで歩いた。
持ち込みのペット火葬は初めてだったのだが、思ったよりもちゃんとした葬式だった。お別れの部屋がありちゃんと焼香をしてから出棺する。
炉に入れるところがいちばん堪えた。これより先、肉と毛は焼かれてしまう。生前の姿が見られるのはここまで。口惜しいが遺体を残すわけにもいかないので耐えて炉のスイッチが押されるところまで見届けた。
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納骨と支払いを済ませたらご飯を食べて*1家に帰った。モルモット氏の入っていたケージを綺麗にしようと思っていたのに、荷物を下ろしたらもう気力がない。布団を敷いて泥のように眠った。
10/10(木)
さいきん妻氏は会社を休みがたく感じているらしい。9月までの雰囲気悪部署から異動し今はまともにコミュニケーションのできる部署にいる。楽しく仕事ができそうな観測があるのにも関わらず前の部署のトラウマ・洗脳により「休んだらどう思われるか」みたいなことを考えてしまうらしい。
私も同じ経験はあって、相性の悪い人と働いているときに「休むと悪印象を持たれるのではないか」と疑心暗鬼になり休みにくくなってていた。強い理由があれば休むが、そうでなければ難しい。休んでいる間に何か連絡されているかも、と心配になるものだ。
処方箋はまともな関係のチーム、部署に逃げて慣れるしかない。時間が癒すものである。
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モルモットとスナネズミの写真を整理していたら好きなペットの顔つきがわかってきた。
スナネズミは累計八匹飼ってきたのだが、主たる飼い主は妻氏であり私は個体によって気に入ったりふつうだったりしている。気に入ったのはチェコ太郎という間抜けな顔のやつ。馬面だと評していた。
モルモットも顔の系統としては似ていて、どこか間抜けな顔をしている。これらアホっぽい顔つきの動物が好きらしい。もしかしたらエビとか魚にもアホっぽい顔のものがいるかもわからないので、今後広く探していきたい。
10/11(金)
新居(予定)の立地が少し不安になって予定地のまわりを深夜徘徊してみた。近くにちょっとした通りがあり、車の騒音が気がかり。これまで住んできた家三つのうち二つで騒音に苦しめられたので、次は失敗したくない。特に夜に窓を開けっぱなしにしていて気にならないかどうか。窓を閉め切っていると空気が淀んできて気分も沈む。二酸化炭素も増える。真夏や真冬でなければ開けっぱなしにして生活したいのだ。
現地へ行き主観評価、客観計測をしてみる。ときおり車は通るものの、まわりの建物の高さが低いので音が響きにくかった。交通量は少なく道路から少し離れたら40〜50dB程度とまあ問題ないレベル。主要な窓の側は40dBを切るので大丈夫そうだった。
安心して家に帰ろうとしたところ、空を見たら星が見えた。繁華街に住んでいると星が見えないのは当たり前。だいぶ感じが違うところに引っ越すようである。冬は綺麗にオリオンが見えるであろう。
リンク集
かっこいい。京都国際会館もこの人の設計だったとは。
ネットがなかった頃の就活たいへんそう……。
自家焙煎した結果、内部が生焼けのコーヒーを一週間飲みました。
さいきん気に入っている京都のスパゲティ屋(パスタではない)。
*1:骨壷を持って天下一品の総本店に入った