しゅみは人間の分析です

いらんことばかり考えます

週報 2022/08/28 電動キックボードがおもしろそう, 他者への平等さ, ほか

『中国くいしんぼう辞典』を読んだ

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中国各地の料理について書かれたエッセイの翻訳本。内容も興味深いのだが、文章が上手なのがよかった。翻訳者の腕前だけでなく、原文の構成・記述もよいタイプである。

みすず書房には文章のよい本が多い気がする。編集者の目が優れてるのだろうか。

 

紹介される料理はほとんどが知らないもので、正直なところよくわからない記述は多かった。明代の誰それがどこそこへ行ったときに出会った料理で〜みたいな説明が随所にあるが、中国での常識を備えていないわれわれにはちょっと難しい。また、料理の材料も知らぬものがあった。

 

それでもわからないなりに伝わるものはある。我々は中華料理といえば四川料理を思い浮かべるが、中国国内ではもっと多様な料理があるようだ。大陸は広く、地方によって文化や食材が異なるらしい。その地でしか手に入らないものもたくさんある。

共通するのは細かい作業や繰り返し作業が得意なところだろうか。技巧的な包丁さばきで魚をリスの毛*1みたいに切ったり。九回煮て九回干すみたいな工程もある。

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また、味付けの考え方も日本とは違っていた。日本の料理で素材そのまま、と言うと本当に素材そのままなのだが、中国では、素材そのままと言いつつあれこれ手を入れている。とれたての材料をほぼ無加工で食べるのではなく、スパイスや出汁で味を入れて食べるようだ。

この点では欧州のやり方に近いものがある。中国と日本は似ているところもあるのだが、やはりどこか違う。文化の差異について考えるのはおもしろいな、と思った。

電動キックボードがおもしろそう

電動キックボードに興味が出てきた。コンパクトな都市である京都では便利な気がする。

もちろん自転車でもいいのだが、自転車より取り回しがしやすいのがよいだろう。

 

いろいろ調べまわったところ、次のことがわかった。

  • いま市販されている電動キックボードは原付と同じ扱いである
  • LUUPなどの特例で認められた電動キックボード貸し出しサービスは自転車のようにふるまえる
  • 道路交通法が今年の4月に改正され、そのうち私物の電動キックボードでも自転車のようにふるまえる

というわけで、まだ時期が早かった。改正道路交通法の施行まではLUUPなどの認可を受けたサービスを使うしかない。

ヘルメット着用が任意となる電動キックボードの公道走行実証の計画が「新事業特例制度」に認定LUUP(ループ) |

「ほぼ自転車」電動キックボード規制緩和! 免許不要の改正道交法が成立! 既製品はどうなる? | くるまのニュース

 

と、考えてLUUPのアカウントを作ったのはいいのだが、肝心の電動キックボードは常に近所のポートから出払っていた。観光客がすぐに北へ持っていってしまうのだ。

やはりまだまだ発展途上のサービスであり、利用者数とかプラットフォームのシステムが足りていないのだろう。

しばらくはLUUPを試して、気に入ったら新基準に適合した製品を買おうと思う。あわよくば通勤に使いたい。

他者への平等さ

人々は「上から目線」に敏感である。私も例外ではなく、何気ない言葉の端から「上から目線」を感じることはある。

 

真面目で礼儀正しく、いわゆる「ポリコレ」を意識している人でも「上から目線」をやってしまうことはある。具体的には先輩 - 後輩の関係とか。

なぜかわからないが、先輩である、年長であるからという理由でタメ口になる人は多い。私としてはこれはアウトだ。「先輩」という属性を理由に態度を変えているから。

年齢差という属性はどうやっても変えられない。後輩はずっと後輩である。このような変更不可能な属性によって、「先輩」という立場を享受するのは「後輩」にとって理不尽であろう。たいてい「先輩である」という特権によって「上から目線」も発生する。

 

しかし、この年功序列規範に従う人はかなり多い。日本の古い規範を嫌う人の集団でも、「先輩」の特権を使う人が多い。たとえ無意識であっても、だ。

私は年齢によらず、というか、属性によらず平等に接したいと思っている。そのために見かけの親しさが失われても構わない。私にとっては後輩も上司も同じである。

もちろん、実績によって扱いは変える。というか、個々人の評価は、その人の行動のみによって決定される(べきだ)。属性をみて扱いを変えるのではなく、優れた行動/愚かな行動によって扱いが変わる。

なので、愚かな行動をとり続けた人の扱いが悪くなることはある。属性による評価をしなくても、行動による評価で、他者をフォルダ分けすることはできる。

属性評価と違って行動評価がいいのは、挽回のチャンスがあることだ。「後輩」属性は変えられないが、「愚か者フォルダ」に入った人でも、優れた行動をとり続けることで信用を回復させられる。「微妙だったあの人さいきんいいじゃん」となって、評価を変える。

 

これが私の理想的な人間関係の評価方法である。当たり前な人にとっては当たり前だし、わからない人には意味がわからないものだと思う。

雑記

  • 久しぶりにZoom飲み会が発生。退屈な席ではゲームをしていればよいことに気づく。
    • 物理/リモートによらず、座組によっては退屈になる。無限に喋れる人、そうでない人がいる。
  • 妻氏が喉の痛みを訴え騒然となる。COVID-19を疑ったが、発熱はせず、寝室のエアコンが原因だとわかった。
    • 除湿から冷房にすることで解決した。
    • 意外と冷房のほうが喉を痛めないらしい。
  • 鍼の先生に身体が冷えてる、と言われた。
    • お盆もすぎて季節は秋になろうとしている。雨も多いし冷えの季節が到来しつつある。
    • 冷え性の私は要注意である。とりあえずお灸をしてもらった。
  • 食パンを作り始めた。
    •  食パンはハード系のバゲットなどと違って簡単である。砂糖とバターが入るので、多少失敗してもおいしくなる。
    • なるほど変な名前のパン屋が林立するわけだ。

*1:神に捧げた魚を食べるために、これはリスですという建前にする加工をした