しゅみは人間の分析です

いらんことばかり考えます

週報 2022/07/03 エアコンが壊れた, スイカの皮入りザワークラウト その他

雑記

エアコンが壊れた

寝室のエアコンが壊れてしまった。

暖房は動いていたので、冬のあいだに冷房と除湿だけ壊れたことになる。

京都の湿度はまことに厳しいので、夜にエアコンがつけられないのは死活問題である。睡眠が終わってしまう。

 

管理会社にFwdされたエアコン修理業者に電話をしてみると「古すぎてダメ」とのこと。30年ものなので仕方がない。交換することになった。

業者のおじさんチームが家にやってきて古いエアコンの調査をする。スイッチを入れるなり「あかんわこれ」と言われた。あかんらしい。そのまま交換することに。

おじさんチームは寡黙な技術者おじさんとコミュニケーション担当おじさんで構成されていた。技術者おじさんがエアコンの据え付け作業、電気工事をしていた。

技おじはほとんど喋らず、「よっこいしょ」という独り言を9回発していただけだった。寡黙である。コミュおじは足りない部品を買ってきたり私と雑談をしたり。

寡黙な人と喋れる人を組み合わせるのはよいチーム構成だ。ソフトウェアエンジニアのチームでもよくやるし、世の中でも一般的な組み方なのだろう。

 

エアコンは無事に交換された。気温が35℃になる直前に修理されてじつに運がよかった。もう少し交換判断が遅れていたら2週間人権のない睡眠をしていたことだろう。

 

三菱電機のエアコンは立ち上がりが遅い、という知識を得た。

大家の好みなのか知らないが、この家に導入されているエアコンは霧ヶ峰のみである。しかし、コミュおじによると三菱のエアコンは立ち上がりが遅く、スイッチを入れてから冷風が出てくるまでタイムラグがあるらしい。この性質のせいで、せっかちな人は壊れたと思いこむそうだ。

イカの皮入りザワークラウト

イカの皮の漬物を知り、ザワークラウトに入れてみた。スイカはミネラルが豊富で暑さ対策によい野菜である。夏に弱い妻氏がよく食べているのだが、皮が余っていたのだ。

イカの皮、キャベツ、白菜のザワークラウト

ミネラルは酵母や乳酸菌にも必須の栄養素だ。これらがじゅうぶんにないと彼らは増えることができない。パン用酵母液にも必要だし、漬物にもあるとよい。
という次第で、スイカの皮入りのザワークラウトを仕込んだ。どんな味になるのか楽しみである。

 

イカの皮はモルモットにも与えている。どうやら好物のようで与えると夢中で食べる。長崎バイオパークのモルモットやカピバラもスイカの皮を好むので、そういうものらしい。

カボチャやキュウリもモルモットに人気の野菜である。ウリ科はすごい。

www.youtube.com

ザワークラウトそうめん

ザワークラウトとそうめんとオリーブオイルを混ぜる

新たな朝食メニューを開発した。ザワークラウトそうめんである。そうめんを茹でてザワークラウト、オリーブオイルと和えるだけのもの。

これだけだとタンパク質が足りないので半熟ゆで卵も潰して混ぜて食べる。たいへんうまい。ザワークラウトは調味料であることがよくわかる。

沖縄の味噌を買った

買いすぎた味噌

土井善晴氏がよくおすすめしている「おきなわのおみそ」を買った。玉那覇味噌醤油という会社が作っている「王朝みそ」がそれである。味が濃くて気に入っており、たまに買っている。

www.tamanahamiso.co.jp

全国のいろいろな味噌を食べてみたい。楽天で買うのがよいだろうか。楽天は特産品を買うのによいプラットフォームな気がする。

 

特産品と消費者のマッチングとしてはふるさと納税という手段もある。私も昔はふるさと納税で買い物をしていたのだが、京都市の財政がやばすぎるのでまじめに納税をするようになった。

 

特産品をインターネットで買えるのは便利なので、ふるさと納税の検索機能だけを使う。マッチングプラットフォームとして、ふるさと納税の本来の趣旨のところに乗っかり、購入は直接する。

出社に備えて弁当箱を買った

出社しないとできない業務が入ったので、弁当を作ることにした。

弁当の内容は具だくさん味噌汁とおにぎり。夕食とほとんど同じである。味噌汁を入れるので、スープジャータイプの弁当箱が必要になる。サーモスの製品にした。

www.thermos.jp

妻氏は1年くらいこの弁当を運用している。味噌汁弁当はじつに簡単で運用しやすいのだ。

仕込みは必要で、前日の夜に野菜を切っておく。スープジャーの保温・余熱で火が入るので、大きめに切ってもよい。雑でいい。

朝起きたら鍋に切りおきしておいた野菜、薄切り肉をいれて煮込み、味噌とともにジャーにいれる。だいたい10分くらいで作れるのでおすすめだ。

できれば性能のよい鍋と電気ポットがあるとよい。もっと素早く作れるだろう。

www.tiger.jp

www.yoshikawa-lifestyle.com

古い自作PCパソコン工房に送りつけた

ありがたいことにパソコン工房自作PCも買いとってくれる。箱に詰めて免許証のコピーを添えて送るだけ。これで家が広くなる。

 

ふつうはメルカリを使うところだが、コミュニケーションが面倒なので物を売るときはシステム化されたところを使う。

また、信用の問題もある。我が家で余ったiPad Proをメルカリで売ったとき、ヤマト運輸は届けたと言っているのに「届いていない、商品が抜きとられていた」と主張する輩に当たったことがある。メルカリ当局の仲裁により代金は回収できたのでよかったのだが、この件によってメルカリ市場の印象は最悪になった。

物を売る目的は「家を広くすること」「まだ使えるものを捨てないこと」である。たしかに「お金を得ること」も目的にできるが、その優先度は低い。めんどうなコミュニケーションとトラブルを引きうけてまで小銭稼ぎをすべきではない。

低血圧で困ってることに気づいた

たまに頭がぼーっとして考えごとや読書ができなくなる。でも、横になると解消する。

 

ずっと不思議に思いつつ耐えていたのだが、先日低血圧という仮説を思いついた。血圧が足りなくて頭に血が入らないという理屈だ。

 

実際に私の血圧は低い。健康診断では上が98だった。数年続けてこのくらいなので、本態性低血圧というやつだろう。

ぼーっとするときと血圧に相関関係があるのか、が気になり血圧計を入手した。そして計測してみるとやはり低かった。いちばん低いときは88とか。朝はだいたい90台である。

寝る前の計測で叩きだした最低スコア

健康という観点では低血圧なのは喜ばしい。たとえ冷え性やだるさの原因になっていたとしても、高血圧で死にやすいよりはマシである。

妻氏も同じくらいの血圧なので健康な食生活であることがわかる。妻氏が低血圧で苦労していないのは私に比べて背が低い、筋肉量が少ないからだろう。筋肉が多い組織に血を送りこむにはより高い圧が必要なのだ。

一汁一菜と焼き魚の生活をすると血圧は下がるようである。和食は塩分が多いとされるが、現代の味噌は薄味なので大丈夫なのだろう。

 

低血圧は病気ではない、とされるので医者に相談しても意味がない。自分でなんとかするしかなさそうだ。

低いならあげればいいじゃん、とは思うのだが塩分摂取量を増やすのはいかがなものか。歳をとるにつれて自然に血圧があがっていくため、あえて不健康に投資する理由はない。私は早死にに興味はない。

 

即効性のある方法としてカフェインがある。コーヒーを飲んで実験をしたところ、みごとに血圧が20あがってくれた。

ただ、残念なことに効果は30分から1時間しかもたない。一日中飲み続けると自律神経が壊れてしまうのでこれは非常手段である。

 

現実的なのは、横になって読書や考えごとをすること、である。脳に血が入りにくいのは物理的な現象なので、横になれば重力に逆らわなくてすむのだ。
出社したときには使いにくい手段だが、在宅勤務や趣味の活動においては有効だ。

 

心臓を強くする、というまっとうな方法もある。いわゆるスポーツ心臓というやつだ。散歩やランニングをするとそうなるのだろう。長期的にはこれを狙うべきだと思われる。

 

いまこれを書きながらEDMを聴いていたのだが、血圧があがって集中できるのに気づいた。そういえばBPMと血圧には相関関係があるのだった。

「一般的に、60BPMを超えるテンポの楽曲を聴くと、心拍数と血圧が上がる。ダンス音楽では特に顕著だ」

ドライブするとき危険な曲――第1位は意外にも……? - ITmedia NEWS

これでいいじゃん。私はなぜか昔からダンスミュージックを好んで聴いている。どうやら、自然と最適な方法を採っていたようである。爆音EDMで血圧上昇、これである。

爆音EDMモルモット



週報 2022/06/26 小さくてかわいいPCを組んだ

小さくてかわいいPCを組んだ

ぴかぴか光るとうれしい

ゲーム機にしているPCがでかくてうるさくて邪魔だったので、新しく組んだ。

新旧比較

前のPCは2017年末の仮想通貨ブーム時に更新したもの。もちろん仮想通貨はすぐにゴミになり、冷えなくてうるさいPCが残った。

現代でもゲーム機としては申し分ない性能だが、でかくて邪魔である。また、当時の上位モデルCPUを選んでしまったために、発熱が激しくてなかなか冷えない。ファンが回ってぶおおおおん、と唸る。

サイズ感

要求仕様

パーツ選定にあたって以下の要件を定めた。

  • 小さい
  • 静か
  • eGPUが使える
  • 4年後も現役で使える

ごくふつうの条件だと思う。一つへんなのがeGPUだろうか。

GPUを外付けにできるように

eGPUを要件としているのは、我が家にeGPU BOXがあり、余る予定だからである。

いま私はintel Mac miniを外付けGPUとともに使っているのだが、M1およびM2のMac miniは外付けGPUをサポートしていない。なので、Macを機材更新したときにeGPU BOXが余ってしまう。

また、グラフィックボードの消費電力・発熱量が増え続けているため、ミニPCに内蔵せず、外付けにするのも合理的であろう。

出てきた構成

M.2 SSDとグラフィックボードだけ流用した。

ケースをピンク色にすると決めた時点で、ほかのパーツもかわいい色にする方針が出てきた。CPUクーラーと電源を白色にしている。制約が決まると商品選びがスムーズになってよかった。

組み立て

「画面がつかないどうしよ〜」を3回やった。CPU電源忘れとグラフィックボード接触不良が原因。

私は高校生のときから自作PCをしていて、今回で4回目なのだが、毎回CPUの電源を挿し忘れて「つかないよ〜」をやっている。なぜか必ず忘れるらしい。

画面がつかなかったのは、グラフィックボードを特殊な設置方法にしているのが原因だった。

グラフィックボードをマザーボードに対して並行に設置し、ライザーケーブルという延長ケーブルで接続をしている。この延長ケーブルが振動で外れやすいのだ。

マザーボードとグラフィックボードが並行になっている(ふつうは垂直につける)

画面がついたあとは順調だった。M.2 SSDからWindowsを起動し、ドライバを入れるだけ。

感想

簡易水冷がよく冷える

Dyson Sphere Programで銀河系のシミュレーションをしていてもCPU温度が43℃だった。アイドル時は30℃なのでたいへんよく冷える。

負荷テスト

将来的にはグラフィックボードを外付けにするので、熱に困ることはなさそうだ。

底部の白いモジュールが簡易水冷のラジエーターと七色に光るファン(かわいい)

ラジエーターのファンはケースファンを兼ねているようで、ほかのファンをつけなくても冷えるのもよい。

なぜかあらゆるアプリの動作が速い

おそらくintel gen 12 x windows 11の最適化のおかげだと思う。PコアとEコアを賢く使うやつ。もしかするとDDR5にしたのも寄与しているかも。

メインの計算機をWindowsに移行してもよいかも……と思ったくらいに体験がよくなっていた。

eGPUちゃんと動いた

内蔵GPUを外してeGPUだけで起動する試験をしてみたらちゃんと動いた。ここがいちばん不安なところだったのて安心。

将来600Wのグラフィックボードを買っても大丈夫になった。

この時期に組んでよかった

前に組んだときに比べると驚きが多かった。簡易水冷もmini ITXの小さいケースも初めて。プラグインタイプの電源も。

機器構成を変えてもWindows 11のライセンス認証があっさり通るし、自作PC趣味の環境はどんどんよくなってるなあ、と思いました。

雑記

除湿機で湿度を下げたら部屋が快適になった

京都の湿気に参って除湿機を買った。

動かしているだけでどんどん湿度が下がり、タンクに水が溜まる。虚無から水が発生していて魔法みたいだ。

水が溜まるとうれしい

ただ、噂どおり音と熱の問題がある。我が家の解決策はサーキュレーターとエアコンだった。エアコン直下に置くことで廃熱を打ち消し、遠くの湿気はサーキュレーターで回収する。こうすることで、隣の部屋の湿気を抜くこともできるようになった。寝室から離して運用するので、音は聞こえなくなる。

湿度がさがると温度が多少高くても気にならないようだ。さいきんリビングは27℃ 40%なのだが、涼しく感じる。発汗しやすいかどうかが暑さ知覚に関係するのだろう。

蒸し物を発展させて簡易ビリヤニを(再)発明した。

  1. お湯を沸かしてタイ米を8分茹でる
  2. タイ米の水気を切り、肉、野菜、香辛料、塩、鶏ガラスープと一緒に10分〜蒸す

これだけ。香辛料はカレーで同じみのクミン、コリアンダーターメリックなど。

好きな野菜を載せて蒸しましょう

簡易ビリヤニに至ったのは、蒸し物調理で炭水化物も蒸したくなったからだ。炊き込みごはんみたいな完全栄養食を簡単に作りたい。在宅勤務のお昼ご飯RTAでは、時短と栄養バランスと腹持ちが課題になるのだ。

タイ米と肉と野菜を蒸したらビリヤニになっていた

蒸し物という武器を手に入れたので、あとは炭水化物をどうにかするだけだった。小麦は意外とアミノ酸スコアが悪いため、米が候補になる。しかし日本米はべちょべちょなので肉・野菜と一緒に蒸すには微妙だ。

タイ米ならば、湯取り法で茹で→蒸しができるので、蒸し物工程にマッチする。タイ米といえば味付けはカレー系という連想でクミンなどを入れた。ビリヤニができることは予想していなかったが、よく考えるとビリヤニはインド炊き込みごはんだった。結果として、ビリヤニを再発明していたことになる。

 

当然味はよいし、腹持ちもよい。量の調節も容易。在宅勤務お昼ご飯RTAでも上位に入れるレシピではなかろうか。

靴をオーダーメイドした

足幅がCで既製品の靴がほぼすべて合わない。ずっと靴には悩んでいたのでオーダーメイドすることにした。

近所の靴職人の店に突撃し、足の型をとってもらった。仕上がりは数ヶ月後、コストはMacBook Proくらいだが、30年履くので問題ない、としている。

オーダーメイドをするにはMPがたくさんいる

靴を作るにはたくさん決めることがあった。革靴にもいろいろオプションがあるので、意思決定パワーを使って選ぶ必要があった。疲れているときに行ってはならない。

ただ、ほとんどのオプションは見た目に関わるものなので、美しいと思ったものを選べばいいと思う。

人間は左右の足の長さが違うらしい

足型をとるまえに足のサイズ、膝の高さ、腰の高さを調べられた。すると、膝の位置が15mm違うことがわかった。

身体が左右対称ではないのはよくあることだが、15mmは大きいのかもしれない。職人さん夫婦?が真剣に議論をしていた。足の長さの違いをどの程度靴で吸収するか、という設計があるらしい。

専門家の議論は聴いてておもしろいな、と思った。オタクトークは好物。

土曜日のできごと

暑くて6時に起きる。エアコンが壊れているから。そしてワインセラー内でワインが漏れてるのを発見。いいワインの大半を失う。

11時まで寝て睡眠を確保。埋め合わせワインを買いに行く。ピノ・ノワール飲み比べ大会と言うと笑われた。「ピノ・ノワールは沼ですよ」と言われる。2本買った。

午後

近所のペットショップへ。デグーがいて妻氏が釘付けになる。モルモットのための給水ボトルと牧草などを買った。自転車だと近くてよい。

夕方

近所に住んでる${KMC部員}さんとバジル苗、ピチットシート交換をする。バジル苗をパセリの隣に植えた。

 

なんか今週はいろいろあった……。

週報 2022/06/19 本当に役立つ栄養学を読んだ, サブジとうどん

ブルーバックスの『本当に役立つ栄養学』を読んだ

bookclub.kodansha.co.jp

本屋で見かけて買った。料理と健康のオタクとしては買わねばなるまいと思ったので。

思ったよりは内容がよくて、知らない知識がたくさんあった。本は知らないことがわかりやすくかかれているとよい。

β酸化はたいへん

われわれの身体はクエン酸回路で得られるATPで駆動されている。クエン酸回路は糖分と脂肪酸とタンパク質で動かせる。

クエン酸回路に脂肪酸を入れるのに前処理が必要である。これをβ酸化と呼ぶ。

 

問題はβ酸化のコストである。手間がかかるのだ。ながーーーい脂肪酸クエン酸回路に入れるには、短く切らないといけない。切った物質をあれこれ変換してクエン酸回路に入れる。

なぜβ酸化のコストは高いのか。元化学屋の妻氏を質問攻めにして以下の理解を得た。
脂肪酸のC-C結合は安定しているので、これを攻撃して切り離すのにエネルギーがいる。

不飽和脂肪酸は二重結合があるからまだマシだが、飽和脂肪酸(牛脂とかの常温固体の脂)に至っては極性がないので分解にたいへんなエネルギーを要する。

 

つまり何が言いたいかというと脂肪は食べすぎないほうがいい、ということです。当たり前ですね。

特に、常温固体の脂を食べると胃もたれがやばいのは直観に合ってますね。

小麦粉のアミノ酸スコアが米よりも低い

パン作りではタンパク質10%の小麦粉を使うので、タンパク質量が多いものかと思っていた。だが、アミノ酸スコアは悪いらしい。量があってもバランスが悪いのかな。

米食べろお米、という話になる。

有酸素運動がよいとされるのはクエン酸回路に酸素が必要だから

またクエン酸回路なのだが、代謝の本質なので仕方がない。

激しい運動をするときは酸素が足りなくなるので、クエン酸回路を回さずにグリコーゲンの分解でエネルギーを得ている。

しかし、グリコーゲンはあらかじめ骨格筋や肝臓で作って貯めておくもので、貯蔵量には限りがある。

脂肪や糖をたくさん燃やすには酸素が必要なのだ。背筋を伸ばしてしっかり呼吸をしながら軽い運動をしましょう、ということになる。

骨は分解されて入れ替わっている

筋肉も何もかもそうだが、常に分解して再構築されている。骨も例外ではないようだ。諸行無常である。

厄介なことに、カルシウムはイオンチャンネルにも使われる。筋肉の収縮や神経伝達物質の放出に関わるのでなくなるとやばい。

なのにカルシウムは少しずつ体外に出ていく。尿管にできる⭐️がよい例。

つまり、カルシウムの摂取量が足りないと骨を溶かしてイオンチャンネル用に充てることになる。骨はイオンチャンネル用物質の貯蔵庫でもあるのだ。

骨がスカスカになりたくなかったら牛乳を飲めという話になる。カルシウムの吸収効率をあげるためのビタミンDも忘れずにね。

砂糖やブドウ糖は吸収がはやい

デンプンは3時間くらいかかるらしいが、甘いやつはすぐに吸収されて脳に効く。

つまり朝起きて頭がぼうっとしているときは甘いものをとるとよいだろう。

まとめ

以上が私の理解した健康の本質です。まだまだいっぱいポイントはあるだろうけど。

雑記

4年くらい座っている椅子の設定が間違っていたことに気づく

アクタスに展示されている椅子と、自宅の同じ椅子を座り比べてみたら、ぜんぜん座り心地が違うのに気づいた。

原因はリクライニングの柔らかさ設定。固めに設定していたせいで、せっかくのリクライニング機能が死んでいたのだな。

数年間微妙な椅子だなあと思っていたが、設定を変えただけで揺りかごに化けてしまった。これまでいったい何を……。

サブジを作った

左京区元田中にある思い出のカレー屋(DiDi)の副菜を再現できないか試してみた。

クミンが効いていてうまい

こんな見た目の料理で、芋とキャベツ、タマネギ、クミンが入っている。ほくほくしてうまい。味はインドで刺激的。

これがなかなか簡単に作れて日持ちもするのでたくさん作るようになった。なぜか味の劣化が少ないようで、3日冷蔵庫に置いておいてもまずくならない。

レシピはこちらを参考に改造した。

www.sbfoods.co.jp

カレー粉をガラムマサラに置換し、塩をちょっと少なめにしている。野菜は何をいれてもいいと思う。

おいしいうどんを作った

調子に乗っていつもの倍の量を仕込んだら、麺帯を置いておくスペースが足りなくなって混乱した。工程がめちゃくちゃになって泣きながら製麺をすることに。メモリはたくさん確保しましょう。

でもおいしいものができた。自分用に茹でたのに妻氏が8割食べてしまうくらいに。私の夜食が……。

Zoom会議で喋らずにチャットで発言することが増えてる

半分は怠惰なのだが、切実な理由もある。私は喋るのが遅いのだ。会話に割って入るタイミングとかもよくわからない。いつも困っている。

会議がぜんぶZoomになったのでこの点では楽になった。物理会議だとほんとうにタイミングがむずかしい。音ゲーとか苦手である。会話って音ゲーじゃないですか?

チャット欄を拾ってくれる同僚に甘えているとはいえる。でも、本質ポイント高めのことしか書いてないのでまあいいだろう。

6月って祝日ないじゃん有給発動

あちこちへ出かけて用事をこなした。自作PCパーツの下見、オーダーメイド革靴の相談、AirPods Proの無料交換

歩きまくったせいで翌日足がだるくなって一日が終わった。かなしい。

歩いたあとはストレッチをして股関節の血流をよくしておかないといけないのを思いだした。

梅雨入り

先週までは湿度が低くて快適だったのに一転して不快になった。気温が高くても湿度が低いと快適なのを体験し、除湿機の導入を検討する。

夏の冷えに注意

暑いからと思って気を抜くと身体が冷えてダルくなるのが夏なので気をつけましょう。夏でも首もとは冷やしてはならない(冷やしました)。

千円程度の飲食店がすぐに潰れる構造を考えていた

料理をおいしくするのに必要なのは、手間・食材の質・設備・技術など。

懐石とかフランス料理の高級なお店は、これらの条件すべてを揃えている。だから値段が高くなる。

 

一方で都市部の千円程度の店の技術は高くない。安い飲食店が売っているのは手間のコストなのだ*1

手間を売るだけだと厳しい競争に晒される。技術なしで手間をかけるのは誰でもできるからである。地域でユニークな存在にはなれない。こうして店は潰れていく。

「都市部の」と条件をつけたのは、地方では食材の質パワーで勝負ができるから。例えば北陸の魚市場では雑な海鮮丼を食べてもそうとうおいしいだろう。

さらに例外はあって、土地を持っている場合。いわゆる「家賃を払ってない味」である。

 

商売で大事なのは差別化だなあ、と思った。競合が多いところに行ったらダメですよ。

お金の使い方は教養なのかもしれないと思った

「いいお金の使い方」「ダメなお金の使い方」は確実にある。

私は中流(死語)出身なのでお金の使い方の心得を習った覚えはないが、明治から貴族をやっている家なんかは教えがありそう。

*1:もちろん食材原価と土地代はかかっている

週報 2022/06/12 蒸し茹で

『一汁一菜でよいと至るまで』を読んだ

土井善晴の半生を描いたエッセイ。土井勝の子として料理人になり、料理研究家として独り立ちするまでを描いている。

文章は読みやすく、内容は他人の人生なのでおもしろい。

蒸し茹でという料理法を試し、おいしい万能調理法であることを知る

蒸し茹でとは、いわゆる無水調理である。鍋に野菜や肉、少量の水をいれて蓋をして加熱する。

いまではホーロー鍋を使った無水調理が流行っているが、土井勝が海軍勤めをしていた頃から当たり前の調理法だったらしい。海軍は水を節約するので、茹でずに蒸す必要があったのだ。

土井善晴氏はこの調理法が料理研究家として武器になったと書いている。実際にアプリのレシピにもよく出てくる。

 

蒸し茹でを試してみるとたしかによかった。

ふつうに茹でるよりもおいしくなる。旨味がお湯に流出しないからだろう。

しかも時短になる。根菜でもすぐに火が入るのだ。水蒸気のおかげで効率的に熱を与えられているのだと思う。

 

味噌汁にも応用できた。蒸し茹でで肉と野菜に火をいれたあと、水を加えて温める。味噌を溶いたら完成。やはり具の味がしっかり残るし、スープに雑味が出てこない。

さらにカレーやシチューにも応用ができる。まず香味野菜や肉を炒めて焼き色をつける。次に残りの野菜、肉などをいれて蒸し茹でにする。火が入ったら酒や水、その他調味料をいれて仕上げる。

蒸すときに加える水はあってもなくてもよい。というか野菜の量によって判断する。葉物野菜が多ければ水はいらないし、そうでなければ水を少量加えるとよいだろう。

 

ジャンルとしては無水料理なのだが、別にストウブやル・クルーゼはいらない。ちゃんと蓋ができる鍋、あるいはフライパンがあればいい。

感想

土井善晴氏はレジェンドの息子のボンボンではあるが、父から「善晴は料理しかできないね」と言われるほどの料理オタク?である。フランスや吉兆で修行もしている。
経験と言語化能力、規範を疑う知性があるので、尊敬に値する人物だな、と思った。

 

一汁一菜が必要になったのは、メディアが家庭料理とプロの料理、つまりハレとケの区別を曖昧にしてしまった、という背景がある。

家庭料理にプロの猿まねが入り込んだのと同様に、その辺にある外食が家庭料理の延長として中途半端なものになっていると思った。

本物を知りたい。一万円くらいだしてプロの料理を食べてみたいな、と思った。

雑記

睡眠時間が足りなくて仕事の出力が低め。はやく寝たいが、毎日Dyson Sphere Programを寝る前にやっている。病気デース。

火加減は音で調整するものだと理解した

蒸しものは沸騰と水蒸気の音がするし、焼きものは油の弾ける音がする。適切な火加減は鍋に入っているものの量で変わるので、音で判断するのがよいと思う。

社交ダンスのレッスンを受けると翌日背が伸びていた

社交ダンスは姿勢をよくしたまま動くので、踊ったあとはしばらく姿勢が最高の状態になるのだ。

姿勢がよいと体調もよくなるので、毎日簡単なステップをやろうかなと思った。

水はガラス瓶に保存するとうまい

適度に冷やした水はおいしいので、ワインセラーに飲み水を入れている。
このたび、プラスチックボトルに入れた水はまずく、ワインボトルに入れた水はおいしいのを発見した。

なぜそうなるのか。プラスチックは(材質によっては)空気を通すから。空気が通るということは内部の水との反応が起きるので、水クラスタを大きくできないのだと思う。

一方でガラスは水も空気も通さない。化学的にそうとう安定しているらしい。だから窓や実験器具に使われるわけだ。

宇多田ヒカルのインタビュー記事を読んだ

自己愛の話がおもしろかった。自分のなかに他者みたいな視座を持ち、かつ、事実と妄想の区別ができたときに自己愛が安定する、と読んだ。

「他者みたいな視座を持つ」のができている人は多い。「この状況であの人はなんと言うだろうか」みたいな妄想。しかし、それは妄想であって実際には起きていないことに注意がいる。ここが難しい。

宇多田ヒカルはもともと感情に色をつけない技術を持っているので近いことはできていたのだが、精神分析のおかげで、事実と妄想の区別がよりうまくできるようになったのだろう。

「複数の問題を一度に解決するアイデア」が好きだな、と自覚した

例えば一汁一菜。このアイデアは栄養バランス、おいしさ、調理の手間の問題を解決している。火も消化と殺菌、おいしさを生みだしている。究極は言語の発明だろうか。

あるアイデアが一つしか問題を解決しない場合、私はそのアイデアを評価しない。これを「弱いアイデア」と呼ぼう。他方、複数の問題を解決するものを「強いアイデア」と呼ぶ。

「弱いアイデア」は局所最適解になっていて、つまらない問題しか解けない。「強いアイデア」になるまで磨かれていないと、生活や仕事に取りいれる価値はないと思う。

たくさん使い道がある道具、と考えるとわかりやすいかもしれない。フライパンはあらゆる調理に使えるが、ポップアップトースターはパンしか焼けない。これは専門化しすぎて一つの問題しか解決できない「弱い道具」である。

週報 2022/06/05 もしかして、保湿がすべてなんですか?

もしかして、保湿がすべてなんですか?

季節の変わり目に手足が痒くなり、掻きむしって荒れさせることが増えてきた。

今年も4月くらいから脛の皮膚が荒れてムヒで誤魔化していたのだが、先日ちゃんとクリームを塗ったら3日で治すことができた。

 

www.kao.com

使ったのはキュレルの保湿クリーム。家に転がっていた。

皮膚をよくするのは保湿がすべて、みたいなtweetを読んだ覚えはある。きっとそうなのだろう。

 

よくよく考えてみると、ムヒを塗ってスースーさせると皮膚から水分が揮発するのではないか。ムヒを使うのはクリームを塗ってそれでも痒かった場合、あるいは虫に刺された場合に限るのではないか。

過去に皮膚科で「痒かったらムヒでも塗ってください」と言われて忠実に塗りたくっていたのだが、保湿をしたうえで、という条件を無視していたらしい。

 

反省して今では風呂あがりにクリームを塗るようにしている。キュレルのこのクリームは優秀で、夜に塗ったものが翌日の昼くらいまでふつうに残っている。そのまま風呂に入るまで塗り直さないでいい日もある。あと顔にも塗れる。

乾燥肌の人にはこちらがおすすめらしい。ちょっと固いタイプのクリームで強力。

www.kao.com

 

ブルーバックスの『ワインの科学』を読んだ

bookclub.kodansha.co.jp

水の話がいちばんおもしろかった。

お酒の熟成の話をするために水の話から始まる。

 

水は分子量からするともっと融点、沸点が低いはずなのに、なぜか0℃と100℃である。なぜなら水素結合があるから。

水分子が水素結合でつながっているので、より多くのエネルギーを与えないと飛ばないようになっている。水分子の数珠つなぎ構造を水クラスターと呼ぶ。

 

不思議なことに水はクラスターサイズによって味?が変わるらしい。疑似科学っぽさはあるが、ちゃんとした学術の話らしい。

水はクラスターサイズが大きいほどおいしい。クラスターサイズは低温やミネラルによって大きくなるそうだ。

逆に水分子がバラバラになっている状態だとまずい。高温だと分子の運動量が大きいので、水素結合は作りにくくなる。また、電子レンジで暖めた水はより効率的に水素結合が切断されているだろう。マイクロ波が直接水分子を動かすため。

電子レンジで再加熱した料理がまずい理由はここにありそうだ。

 

ここまで理解してようやく熟成の話ができる。

熟成とは、エタノール分子が水クラスターに入り込む現象である。エタノールが直接舌に触れず、水クラスターに包まれているから、味がまろやかになるらしい。

なので、熟成を進めるためには水クラスターが形成されていること、エタノールの貫入が進むこと、の二つが必要だ。おそらく後者に時間がかかるのだろう。

総評

科学の本として優秀。さすがブルーバックス

副題にワインのさがし方とか書いてあるけど、この本を読んで喜ぶのは理系の酒飲みだけだと思う。

雑記

歯医者をすっぽかした。

その日のうちにリスケされ歯を清掃された。綺麗に維持できているそうな。
3ヶ月後の予定なんか覚えているわけがないのでちゃんとカレンダーアプリに記入することにした。

このところ体調がまともで仕事で集中できている。暖かいから冷え性デバフがないのだと思う。

ワインセラーでワインがうまくなったので食後に飲むようになった。とはいえ100ml飲んだら満足してやめている。

PSYのPVをみていて踊りが日本のと違うことに気づく。日本は縦乗り文化が弱いせいで踊りが世界標準と違うのだろう。

土井善晴氏の炊き込みごはんのレシピで、肉に下味をつけるよう指示していた。

なんで下味をつけるの?と思って調べたところ、肉がパサパサにならないようにしているそうな。タンパク質は塩で凝集する性質があるようだ。

実際に下味をつけて炊いた肉は味がしっかり残っていておいしかった。

ラーメンスープにも肉がパサパサになる問題があったはず。これも下味で解決するのだろうけど、スープに味を残すか、肉に味を残すかのトレードオフになるのだろう。

気にいったレシピを紙切れにメモしていたのだが、メモをなくしたり、追記ができない問題があったので、アウトラインプロセッサに書くようになった。

自分で文章を書くとよく覚えられるし、あとから参照するときも読みやすい。

ザワークラウトは発酵中期にひどく匂う。そのうち匂いがしなくなるので問題はないのだがちょっと心配になる。

いろいろ調べ回った結果、アミン類であろうと推測がついた。アミンは乳酸菌がアミノ酸を食べて作る。スペルミンとかヒスタミンとかが代表的な物質だ。これらは少量存在するだけで臭うらしい。

キャベツには少量ながらもタンパク質が入っている。これがアミンになる。

牛乳を原料とするチーズやヨーグルトにもアミンは入っている。とくにチーズはヒスタミンが多いようだ。乳酸発酵をする以上は避けられないらしい。

(二次元イラストの)イラストレータは食っていこうとすると大変だよなあと考える。

その人にしか出せない絵柄で差別化をするのがベストだけど難しそう。絵描きでなくても「この絵はxxさんだ!」とわかるくらいの差別化がいる。

ポーズは差別化がしづらいはず。奇抜なポーズにしたらわかりにくいだけだし、絵として成立するまともなポーズの範囲は狭そう。それにデッサンパワーがあれば誰でも真似ができる。

構図の技術もある程度は大事だろうけど、アニメーターほどは求められないだろう。やっぱり絵柄である。

週報 2022/05/29 発酵趣味, 全体最適について

『発酵食品の歴史』を読んだ。

さまざまな発酵技術、発酵食品が近代化に伴ってどう変化していったかを語る本だった。

www.harashobo.co.jp

裏テーマとして、「伝統的で多様な発酵食品 vs 大量生産されたつまらない食品」という対立構造があった。これは客観的にそうだ、というよりは著者の意見にすぎないが、量産品が似通った味で飽きやすく、発酵食品の味が多様になりやすいのは事実だろう。私も大量生産された食品はつまらないと思う。

量産食品なしでは生きられなくなった我々

おいしくて栄養のある家庭の発酵食品は産業革命とともに失われていった。みんな働くようになって時間がなくなったからである。家事をする時間がなくなり、買ってきたものを食べるようになったのだ。

また、公衆衛生意識を向上させたい政府の思惑と量産食品を売りたい企業の要求が結びついた側面もある。当時は「家庭の発酵食品=汚染されていて危険」「工場で作られた食品=衛生的」というプロパガンダが広告されていた。

現代では逆に量産品への不信感をもつ人たちもいる。添加物が云々、遺伝子組み換えが云々。その結果として、家庭でなんでも作り、実際に汚染された食品を作ることがあるのは皮肉である。特に発酵は、ちゃんと手順を守らないとたしかに危険な食べ物になるのだ。

発酵は微生物培養なのでたしかに危険

発酵食品を作るうえで気をつけることは、このnoteが参考になる。特に危険なのは大腸菌ボツリヌス菌だろう。

料理をするとき、肉と土による汚染にはじゅうぶん気をつけないといけない。肉と野菜を同時に扱わないのは当然だが、土も汚染源であることに注意する。

我が家の発酵趣味

ザワークラウト

はじめに神はキャベツと塩とを創造された。

ザワークラウトを仕込んで10日経った。最初の1週間はただの酸っぱいキャベツだったが、7日経ったあたりから急においしくなった。

神は第七日にその作業を終えられた。すなわち、そのすべての作業を終って第七日に休まれた。

上記の本によると、ザワークラウトはphが下がると主役の乳酸菌が変わるらしい。最初は乳酸球菌が糖をすべて乳酸に変える発酵をするのだが、そのうち乳酸桿菌が出てきて乳酸以外の物質も作るようになる。ここで作られる物質が香味と旨味に寄与するのだろう。

また主なる神は、見て美しく、食べるに良いすべての木を土からはえさせ、更に園の中央に命の木と、善悪を知る木とをはえさせられた。

12℃という低温で発酵させているおかげなのか、雑味がほとんどない。代わりに酸度は高くないのだが、むしろ食べやすくてよい。というかめちゃくちゃおいしい。

今回はドイツ式のレシピにならってキャラウェイシードを入れているが、別になくてもよいような気はする。次はイギリス式でリンゴなどを入れてみたい。

パン

私ではなく妻氏がずっと続けている。2021年の5月くらいから作り続けているのでもう1年やっていることになる。

パンを作り始めて最初の10ヶ月くらいはおいしいけどまだまだだなあ、という仕上がりだったのだが、最近になって高いレベルで安定してきている。売り物でありそうな味になってきた。

うまパン

きっかけはこの本を買ったこと。中古でしか手に入らない絶版本だが、レシピが具体的でパン生地のたたみ方が丁寧に解説されていてよかった。

安定してよいパンが作れるようになったので、今は発酵条件や粉、イーストの量を変えて遊んでいる。発酵温度と粉の種類が大事な気がする。リスドォルはうまい。

ワイン

作るだけでなく飲むのも発酵の楽しみである*1

ザワークラウト、コーヒー、小麦塊、キウイ、白ワイン

発酵のためにワインセラーが導入されたのでワインを常備するようになった。もともと二人ともワインが好きなのでちょうどよかった。

推測するな計測せよ

『ワインの科学』という本によると、温度によって苦味や甘味の感じ方が変わるらしい。苦味や甘さをいい具合にするために温度管理をしている。

ただ、味の好みとは主観的なものである。本やインターネットで何が言われていようと、自分がおいしいと思ったらそれが正しい。なので、ワインの温度も自分で探求しないといけない。

おいしいと思ったタイミングで液体温度を測る

そこで実際に測る方法を考えた。赤外線式の体温計である。ワインをグラスに注ぎ、おいしいと思ったタイミングで温度を測るのだ。
この方法はワインだけでなく、ビールとかジュースにも使えるはずだ。

雑記

  • アウトライナー自作プロジェクトでテストを書きたくなった。
現代フロントエンドのテストは何を使えばいいのかなーと思って調べていたら、power-assertがあるのを思い出した。

    rspecみたいな記法よりassert記法のほうが好みだ。仕事で書いてるgoでもtestifyというライブラリでassert記法のテストを書いている。if err != nil 云々のテンプレ3行がassert.nil(t, err)になるのでたいへん便利だ。
    
jsのpower-assertのメンテナはフロントエンド界隈でよくみるアイコンだらけだったので安心して導入した。

 

  • 業務Slackで毎日Huddleを立てている。目的は雑談とか突発相談、フリー1on1など。

    たいてい人は来なくて、ただ店を開けているだけである。人は毎日来なくてもよくて、開かれているのが大事。

    ところが、今週は一気に2人来てしまった。ふだん在宅勤務でコミュニケーションが足りていないのか、たいへん盛り上がってしまう。楽しいのだが疲れてしまうのだった。
    
一人で考えていると思考がドツボにハマっていくので、他人と会話することで、ちゃんと前に進めることができるよねみたいな話をした。新しい視点や情報を仕入れると思考や行動が変わりうる。

 

  • Realforce R3を買った。4端末までペアリングできて、切り替えがFn + 1〜4のワンアクションなのがめちゃくちゃ便利。
    
キー加重は30gにした。変荷重モデルからの移行なので軽くなってしまうが、それでよかった。
キーボードは一日中触っている道具なので、いいものを使うのがよい。

 

  • HDDを分解して捨てた。

    HDDは物理破壊が一番だとされているが、穴を開けるのはたいへん。とはいえ、破壊業者も信用できるかどうかわからない。
    
なので、分解してプラッタを抜くのがよい。特殊ネジセットを買っておけばだいたいなんでも分解できる。プラッタは傷をつけて燃えるゴミで捨てる。
    
HDDはシールに隠れたネジが何箇所かあるので注意して探しましょう。副産物として超強力磁石が手に入る。たのしいおもちゃだが、スマホなどには近づけないように。

他者を啓蒙するより、他者が見ているものを観察する

分散システムの問題、経済学の合成の誤謬には共通する構造があると思う。「個々のエージェントがてきとうに行動したらシステム全体として失敗していた」という性質だ。

複雑なシステムはエージェントがやりとりをしているもの

エージェントとは、システム構成要素のサーバでもよいし、個人でもよい。システムのなかにエージェントが複数いて、エージェント同士で情報のやりとりをしていたらこの構造が適用できる。

この世の難しい問題はだいたいこの構造をしている。複数のエージェントがネットワークを作っており、全体としてわけのわからない現象が起きている。生体内の化学反応群や発酵、社会組織の文化など複雑すぎて分析しきれていないものは多い。

エージェントとシステム全体の視点は別

これらのシステムが「失敗」したかどうかを判断しているのは、エージェントとは別の視点である。エージェントそれぞれにとってシステム全体の「失敗」は関係のない評価基準だ。知ったことではない。

エージェントが行動をしているそのときどきには「システム全体」という評価は成立しない。エージェントの行動が合成されて出てきたのが「システム全体」であるから。

どうやって全体最適にするか

それでも複雑なシステムを制御したがるのが人類だ。どうにかして全体最適を実現したい。分散システムもそうだし、経済学での個人の経済活動もそう。会社組織で個人が最適な行動をしているのに、部署全体としては何かがうまくいかないこともある。

エージェントをかしこくするのはうまくいかない

素朴に考えると、エージェントをかしこくするアプローチが思いつく。

しかし、かしこいエージェントの集まったシステムが失敗をする事例はたくさんある。

(広い意味での)官僚制がよい例だ。優秀な労働者を集めても、人事制度や組織構造によって組織はうまく動かなくなる。分散システムであれば、ネットワーク分断の前にはどんなかしこいエージェントも無力であろう。

 

おそらく、エージェント個々の能力よりも、エージェントのネットワーク、依存関係が大事なのだろう。

ネットワークのどこかに制御点がある

科学ではエージェント間の依存関係を捨象することが多い。依存関係が難しすぎるからだ。だが、実際には依存関係がある。分子は独立して漂っているのではなく、何らかの磁場、電場、重力の影響を受けている。SNSでは数万フォロワーをもつ人が大衆を動かしている。

われわれは、エージェント・ネットワークのなかのハブ、制御点を見つけて「構造を見抜く」とか「これが本質だ」と言っている。「権力」のポイントを見つけ、そのエージェントを動かすのが、システム全体を制御する効率的な方法なのだろう。

発酵だとpHや塩分濃度、温度管理がそれにあたる。塩分濃度という制度設計によって、雑菌のみを選択的に弱らせることができるのだ。雑菌エージェントの活動はこれらの環境条件に依存している。

余談: 環境とエージェントの関係

ところで「環境」はエージェント・ネットワークとどういう関係にあるのか。組織構造はネットワークとして記述できるが、「環境」「電場」「人事制度」はネットワークではない。所与の条件だろうか。エージェント全員が影響を受けている、前提としての依存関係。

もちろん、より広い視点へと移動すると、「環境」もエージェントが作るものになる。電場は電子やイオンが作っているし、人事制度もあるエージェントたちが設計している。われわれは、ある特定のシステムに注目するとき、所与としてよい条件があればそれを環境と呼ぶのであろう。

まとめ

社会組織ではエージェントをかしこくするよりも、エージェント間の依存関係を分析し、どの依存関係が影響を与えやすいかを分析したほうがいいと思う。
他者の行動を変えるのはたいへん難しい。他者を変えるよりも、部署内のエージェント(同僚)が何に影響を受けているのか、依存関係を分析するのが大事ではなかろうか。

設計が好きだと言っていたが、もっと抽象化された

10年くらい前は設計が好きだ、と言っていた。現職の最終面接でも

「設計が好きです」

「設計にもいろいろなレベルがあるが、どれが好きなのか?」

「全部です」

「ほんまか〜」

というやりとりをした覚えがある。

今考えても、設計が好きなのは間違いない。それがどのレイヤでも楽しめるのも、本当にそうなのだ。そう答えるしかない。

 

数年前からは「設計が好き」ではなく「問題解決が好き」と言うようになった。これは哲学を始めた影響である。設計という営みをより一般化して捉えている。

さらに、最近になって自分の欲望をより抽象的に捉えられるようになった。「問題解決」ではなく、「複雑なものの構造を明らかにすること」が好きなのだ。複雑なものとは、依存関係がぐちゃぐちゃになっている現象である。

 

複雑なのはお仕事の混みあった要件もそうだし、社会そのもの、そして自分自身や他者もそうである。これらの複雑なものがどうなっているのか?を問うて本質的構造を知ってゆくのが私の趣味であり生きがいなのだろう。

そういえば幼少期から好奇心が強いと言われていた。好奇心が順当に育った結果、なんでも構造を分析するようになったのかもしれない。

*1:できれば自分で作りたいものだが、極悪酒税法によってそれは叶わない。

週報 2022/05/22 生活に漫画制作を組み込むと同人誌が80pになる

関西コミティアで頒布する同人誌を作っていた

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ここ2週間くらい妻氏の同人誌制作を手伝っている。

同人活動はもう3年か4年続けており、ほとんど家業である。私もアシスタントやレビュー担当として働いているので、締め切り前は忙しい。

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なんとか徹夜せずに入稿できた。製本ミスもなく無事に刷りあがって今日関西コミティアで頒布していた。


今回から、というか昨年12月から不定期自主連載をしている。

ふつう同人誌といえば締め切りが近づいてから原稿を初めて、ギリギリまで作業をするものだが、いろいろあって日常的に漫画を描くようになった。

生活に原稿を組み込むので、締め切りに振り回されないよう不定期連載ということにした。とはいえダレるのも良くないので3週間8pくらいの出力を維持している*1

こうして完成したのが80pの同人誌だ。分厚い本ができると達成感があってよい。しかも、徹夜をせずにこの本ができたのだ。「毎日少しずつ」の威力を感じている。

ワインセラーザワークラウトの発酵実験をしている

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これまで作ってきたザワークラウトは常温で発酵させていたせいで少し硫黄臭があった。妻氏は気にせずおいしく食べているようだが、私は硫黄臭が苦手である。ゆで卵の黄身のところのあの匂い。

そこでワインセラーによる低温発酵を試みることにした。発酵食品はもれなく低温発酵をすると風味が繊細になる。ザワークラウトの場合は硫黄臭が出にくくなるそうだ。
低温とはだいたい10度台である。冷蔵庫だと温度が低すぎるのでワインセラーが最適なのだ。

ただ、温度が低いと発酵は遅くなる。気長に乳酸ができるのを待つことになるだろう。
48時間経ったところで味見をしたところすでによい風味があった。楽しみである。

 

できごと・雑記

  • ほとんど漫画の手伝いをしていたのでアウトライナー開発や読書はできていない。まあ家業なので仕方がない。今度妻氏にはごはんを奢ってもらおう。
  • ワイン沼にも入りかけており、ワイングラスを買った。お酒の香りがよく感じられてよい。
    ただ、足つきのグラスを買ったせいで収納に困った。無印良品のプラケースがぴったりサイズで助かった。
  • topisyuがなんか言っていたが、あのブログ記事の主張を敷衍すると「表現者は消費者にあれこれ語りかけるな」まで言えると思った。
    SNSが発生して以降、著者、映画監督等々が見苦しい発言をすることは増えている。
    古い考えではあるが「表現者は作品で示すだけにしておく」のが良いと思う。SNSがうるさい時代だからこそ、SNSユーザーと社会的表現者の人格を分けておいたほうがいいいのだろうな。

*1:漫画(あらゆる表現物)は描くのがたいへんなわりに消費されるのは一瞬なのだ