プログラマのような知的労働者は、労働者自身が生産手段を半ば独占できているので、使用者に対して強気に出ても問題がないと思っている。*1
もちろん、チームで作って運用し続けられる規模のシステムだからこそ会社として業が成り立つのであり、自分ひとりの我儘で事態が大きく変わることは少ない(ように組織が設計されているべきだ)。
だが、「プログラマが辞めたあとに現場が混乱した」というイキり武勇伝は、話の真偽はともかく、労働者による生産手段の独占にそのような効用があることは間違いがないことを示している。
一人欠けただけで生産体制が崩壊するようなシステムはよくないのだが、組織労働の最大の敵はコミュニケーションなので、話をつけて調整する相手が少なければ少ないほど効率が上がることには違いがない。
なので、労働とくに知的労働と属人化がトレードオフになることは避けがたく、生産手段の独占され具合が強い業種ほど労働者が強くなれる。
このような前提のなかで、現代のプログラマはPCとインターネットさえあれば仕事ができるので、生産手段のうち大きな部分を専有しているといえる。*2*3*4*5
別にプログラマを称揚する意図は無いのだが、仕事のために必要な(一般人がアクセスできない)道具が少なければ少ないほど生産手段を独占しているといってよいだろう。
追記
というか一般的に知識ってそういうもんでは?