しゅみは人間の分析です

いらんことばかり考えます

週報 2023/11/26 客が来るなか肝臓を叩く、中華餃子メーカーがうまく使えないと思ったら餃子文化が違った、ジャービルおらんかね?

11/18(土)The Kyoto museumはどれだ、さまざまな賦活物質

三条東洞院の角(カマルの前です)を歩いていたら、ある婦人に英語で道を訊かれた。我が家は道を訊かれやすい。いつもぼーっとしているから。

 

御婦人「Kyoto museumはどこや(英語)」

いやまてmuseumは無数にある。マンガミュージアムか?国立か?市立か?それとも万華鏡か?それは何の略称なのだ???

妻氏とあわわわわわてながらGoogle Mapで検索する。察するに、至近のmuseumらしいmuseumは京都文化博物館である。

妻氏「cultural museumであっとるか?(英語)」

私は英単語が出てこないので妻氏に任せる。

「そこであっとる(英語)」とのことなので、「ほなここまっすぐいって左や(英語)」「おおきに〜(英語)」とやりとりしてミッション完了となった。観光客が増えてきて我々の英語力はピンチである。

🥣🥣🥣

家に帰り巨大昼寝をするが、疲れがとれない。

気合いを入れて丁寧に作った

「好物を食べたら回復する」法則に従いにゅうめんを作った。出汁をまじめにひいて丁寧に作る。冷え性なので生姜もいれる。元気になった。

 

疲れたときに食べるものはいろいろあるが、世間的によくあるのは寿司とか焼肉だろうか。我が家で人気なのはカレーで、妻氏は就活で疲れていた頃、毎日のようにカレーを食べていたそうだ。スパイスにはいかにも賦活作用がありそうでもっともらしい。

11/19(日)客が来るなか肝臓を叩く

午後、友人が家に来る予定だったのにパテを作り始めてしまった。どうしても時間がなくて……。

しかも到着したとき、私は🐓レバーを🔪で叩いていた。手が血と臓物まみれである。

まったく失礼な話だが、率直に喋る関係なので問題はない。対応は妻氏に任せ、そのまま喋りながら調理をした。

ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち

🧨🧨🧨

完成したパテはこんな感じ。

肉を錬ってベーコンで巻き焼く料理

元気が出る味がしておいしかったのだが、肉の練りが足りなかった。粒感があってなめらかさが足りない。反省し、次はブレンダーを使うことにした。

11/20(月)安っぽいと逆に嬉しい、うまい雑草

家に帰ったら中国から餃子メーカーが届いていた。

餃子の皮を作り、包むこともできる君

きっかけはtumblrで見かけた動画。ダルそうな女性が餃子メーカーをぱかぱかさせて皮と餃子を作っている。

すぐに商品を探しだして注文した。

なぜなら皮から餃子を作って失敗したことがあるから。失敗したと言ってもおいしくできたのだが、皮づくりが大変だった。餃子の皮を円形に加工する工程で効率があがらなくて、50個の餃子を作るのに2時間かけた覚えがある。

 

届いた餃子メーカーは、はるばる北京からやってきた。なかなか届かないと思ったら、本当に中国本土の製品だったらしい。

開けてみると予想通りの安っぽさ。パッケージには3Dの餃子がプリントされていて箱はボコボコ。中身の餃子メーカーには白い粉がついていて、工場で組み立てたものを洗浄せずに出荷したのがわかる。日本製だったら苦言を呈するところだが、私はおもしろ全部で買っているのでむしろ喜んだのだった。

3D餃子たち

🛎️🛎️🛎️

昨日、友人から大量のローズマリーをもらった。

わさわさ

調べてみると何に使ってもよいことがわかったので、毎日の魚にのせて焼くことにしてみた。

たっぷりのせる

すると不思議なことに魚の臭みが消える。スズキでも鯛でもそうなった。いい具合に臭みが抜けておいしくなる。なるほど洋食で多用されるわけだ。

 

便利そうなのでベランダで育てることにした。根っこつきの枝を余っていた鉢にさして水をかけておく。ローズマリーは割と雑草なのでなんとかなるのではないか。

 

そういえば洋食屋の前には必ずと言っていいほど、ローズマリーとオリーブが植わっている。かなり確率が高いのでDPZのコネタに投稿しようかと思ったのだが、背景知識の説明がややこしいのでやめにした。誰か代わりに投稿してくれても構いません。

ローズマリーは実用性があるのでわかるのだが、オリーブはなぜなのか。よくシンボルツリーとして使われる常緑樹なので、ただ見た目がよいという理由で飾られているのだろう。

11/21(火)玉露エナドリの2倍効く、労働者支配の方法を考える

玉露を飲んだら睡眠が終わってしまった。「そういえば飲んだことないな」くらいの気持ちで茶葉を買い、月曜の夜に飲んだ。こうして夜中何度も起きる。阿呆である。

「カフェイン 飲みもの」で検索するとカフェイン量ランキングの画像が出てくる。一位はエスプレッソか玉露である。それくらい多い。コーヒーの3倍、レッドブルの2倍カフェインがあるので、徹夜をするときに便利そうである。

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会社のエラい人が労働者を動かす方法として「お金」「時間・空間」「洗脳」がある。具体的には「給与制度」「オフィス環境および在宅勤務制度」「全社会議とかエラい人ポエムによる情報・意図共有」である。

 

お金の制度はほぼ変えられない。みんな給与の増減にはたいへん敏感で、一度上がった給与が下がると劣化の如く怒り始める。給与システムは私情が入りにくい客観的で公平なシステムになっているのが理想で、そういう仕組みができたら容易にはいじれなくなる。

「時間・空間」の管理は「どこでどのくらい働くか」を規程する。出社している場合はオフィス環境だし、在宅勤務が許されている場合は在宅勤務への手当てとか、在宅出社比率とか。こちらの制度はわりあいいじりやすいようで、経営者がころころいじくりまわすのを見かける。特に、業績が悪化した企業が在宅勤務を縮小する話をよく聞く。

「洗脳」は言葉による働きかけである。面談でもいいし、全社集会でも朝会でもよい。ただ、人を集めて喋るとそれだけ人件費が浪費されるので、文章で非同期に発信するのがよろしい。「洗脳」という悪い言い方をしているが、まともに使うと効果的である。適切に情報を開示し、納得感のある説明をしたらいいだけだから。それに、そもそも教育自体が「洗脳」なので、近代社会は「洗脳」だらけである。

 

私は「洗脳」がよいと思う。「お金」も「時間・空間」の管理も大雑把で、具体的な行動を変えさせるのに使えるものではない。文章を書かずに「労働者が言うことを聞いてくれない!」というのは怠慢である。

11/22(水)『徒然草』を読んだ、知識と論理は分離できない

徒然草』を読み終わった。ちくま学芸文庫版。

「古典に通暁した人の文章がやたらとうまい問題」の研究のために読んだ。そういう目的があったので、できるだけ原文で意味を掴むようにしてみた。

内容は「有職故実へのコメント」「こんな変なことがあったよのコーナー」「社会への愚痴」。

「こんな変なことがあったよのコーナー」がいちばんおもしろかった。狐が人を化かしたり猫又が出たりする。人間が今と変わらずバカなことをやっているのもよい。

兼好は何かと「うるさい人が嫌いだ」「品がないのは嫌だ」みたいなことを書く。友達になれそうだな〜と思った。

🪄🪄🪄

この時代の学者は生き字引だった。天皇が「論語のあのエピソードどこだっけ?」と聞き兼好が「この辺でございます」と即答した自慢話の段があった。

連想して思いつくのはプログラマソースコードの生き字引になっている現象。OSSでも業務でもいいのだが、熟達したプログラマは読み書きしてきた何万行ものソースコードのどこに何があるかをなんとなく把握している。「あれどうなってたっけ?」に即答できることもあるし、即答しなくても、その箇所を読みにいって精確な答えを返せる。職業プログラマは多かれ少なかれ、こういう能力を持っている。

 

この能力はLLM(大規模言語モデル)に代替されうるのだろうか?

LLMはある種の検索エンジンなので、ソースコードを食わせたら生き字引が作れるはずだ。そういう意味では、生き字引であるだけなら職は失うだろう。

しかし、プログラマの本質は生き字引ではなく「設計能力」である。設計をするとき工学者(エンジニア)は、目的に対して効率的な解決手段を考える。例えば、私の専門であるサーバーシステムの目的は効率的に「正しく」動き続けることである。

プログラマは設計によって問題を抽象的に解き、プログラムとして具体的に表現する。プログラムは表現手段に過ぎないのだから、ソースコードの生き字引ができることは本質ではない。単なる余技である。

同じようなことは任意の学者にも言えて、学者にとって大事なのは「知識を覚えていること」ではない。知識を使って考え、論証し、新しい意味(解釈)を提示することが学者の価値である。例えば古典力学に対する相対性原理とか。哲学でいうと、ギリシア哲学の注釈をし続けていることも。どちらの事例も扱う事象は同じで解釈のほうが変わっている。

共通するのは「新しくて正しい解釈を生みだせるか」である。工学は問題解決が本質かのようにみえるが、よりよい問題解決をするためには「新しく正しい解釈」が必要である。

 

だから「AIが人類に比肩しうるか?」という問いのコアは「LLMは新しくて正しい解釈を生みだせるのか?」である。一見すると「LLMが新しいものを生みだした!」と騒がれる事案もあるが、このとき「新しく」解釈しているのは生成結果をみた人間である。

「LLMが新しくて正しい解釈を生みだした」と言えるのは「生成結果の文が解釈を提示しつつ、その正しさと新規性を説明できている」場合であろう。これは査読が通る論文を書くのに等しい知能である。

 

「新しくて正しい解釈」を考えるためには、既存の知識を持っていたうえで視点を切り替え、正しさを論証する能力が必要である。考えるためには、知識だけでも論理だけでもダメなのである。両者が揃って、脳内で密結合してはじめて考えることができるのだろう。

11/23(木)中華餃子メーカーがうまく使えないと思ったら餃子文化が違った

勤労に感謝しつつ餃子大会を開催。あやしい中華餃子メーカーを使ってみた。

餃子の皮を作るのは意外と簡単で、中力粉と水と塩があればできる。これを錬って寝かせて餃子の皮っぽくなるように圧延するだけ。小麦玉を餃子メーカーに挟んで上から潰せばよい。

分厚い餃子

ところが、思ったような皮ができなかった。分厚い。市販の餃子皮の数倍の厚さになってしまった。

 

安物なので期待はしてなかったが、ちょっと残念。このまま餃子メーカーを使うと生地が枯渇して中身が余ってしまうことがわかっていた。しょうがないので作戦を変更し、パスタマシンで生地を伸ばすことにした。

変な形だがよく伸びる

てきとうにちぎった小麦玉を伸ばしてカードで切るので餃子皮は不定形になるのだが、なぜか自作の皮はよく伸びるので問題なく包むことができた。

🧷🧷🧷

そして焼く。

どれがモチ餃子だったかわからんくなった

こうしてできたモチモチの餃子を食べたとき、なんで中華餃子メーカーの皮が分厚いのかを理解した。この皮は、水餃子用なのである。

なぜなら中国の北方は小麦食文化圏で、餃子は水餃子にして主食で食べるものだから。この餃子メーカーは北京から届いた。厚手の皮ができるのは現地では正しいのである。

tumblrで見つけた動画では、中国のご家庭で本当に餃子メーカーを使っていた。違っていたのは使い方ではなく、文化のほうなのだ。

11/24(金)ジャービルおらんかね、瞬間湯沸かし器とは何か

休みにした。モルモット用の牧草を買いに行ったついでにペットショップの小動物コーナーをみる。春にスナネズミを失って以来、心にスナネズミ型の穴が空いているのだ。スナネズミおらんかね?

 

ハムハムハムハムハムハムうさぎフェレットチンチラデグーインコ以上。おらんかった。

レジのお姉さんがやたらと話しかけてきたので「ジャービルおらんかね?」と尋ねてみる。お姉さんは知らなかったようで代わりにボスが出てきた。

「おらんか?」「需要がない」

がーん!あんなにかわいいのに!

 

もう一度『動物のお医者さん』が流行ればいいのにと思った。いやハスキーが人気になるだけだろうか。

🪆🪆🪆

すぐ怒る人を瞬間湯沸かし器と揶揄することがある。

そういえば瞬間湯沸かし器って何?具体的にどんな器具なの?と思って調べたら台所の壁についている機械なのがわかった。最近の家だとまずないが、バランス釜よりは新しそう。幼少期に遊びに行った家で見たことがある。

ガス瞬間湯沸器 - リンナイの給湯器

でも、すぐに怒る人を瞬間湯沸かし器といわれてもピンと来ない。ケトルとか薬罐をイメージするのが適切なような気がするのだが。薬罐がピーッと鳴ってるさまなんか怒っている人の描写にぴったりだろう。

すぐにカッとなる、瞬間湯沸かし器な人の特徴 | 恋のミカタ