心理学ブームが続いている。正月休みは心理学の教科書を何冊か読んでいた。
高校生くらいから人の心に興味があった。進路は安直に理系にしてしまったけど、ずっと精神を扱う学問に興味があった。就職して三年経ったくらいの時期から哲学や社会学、精神分析の本を読むようになった。精神を扱うなら哲学でしょ、とてきとうに突進していったが「これが具体的に何の役にたつのだ?」と首を傾げながら読むばかり。ただ哲学書を読んだという実績を解除し、調子に乗る権利を得ただけ。哲学ってかっこよさあるじゃないですか。その実績が欲しかったところはある。
心理学は形而上学みたいなよくわからないことを云々せず、具体的なそこにいる人の心を扱う学問だった。心理学の中にも自然科学に近いような「人間に刺激Sを与えたら反応Rが出てきます」みたいな人たち、謎の理論を作っちゃう人たちもあるけれども、私に興味があるのは臨床系。実際に悩んでいる人の心をケアするカウンセラーが扱う理論や技術が求めているものだった。
その辺についてインターネットで調べていると、鷲津秀樹というカウンセラーのサイトを見つけた。愛知県の尾張一宮に拠点を持つ方でカウンセリングと一般市民向けの心理学教育、カウンセラー教育をやってらっしゃる。この人の書くコラム、解説記事が本質を突いていてわかりやすく、感銘を受けた。
(エゴグラムテストは エゴグラム性格診断とかを使うのがおすすめ)
いくつかこの人の本を読んでみると、身の回りのコミュニケーションの分析、自分の認知の歪み(誰にでもあります)を改善するのに使える知識が手に入った。
『ハート・コンシャス: 交流分析・認知療法・実存セラピー』がいちばんおすすめ。内容は大学講義に参加するカップル学生と先生の対話、講義の様子を描いた小説風の変なテキストなのだけれども、講義内容はわかりやすくて知識も豊富で良かった。自信がない人、人間関係で困っている人が読むとよさそう。
『心理カウンセラー講座「アダルト・チルドレン」』と『ハートの免疫力UP!: ~認知療法と解決志向アプローチ~』と『発達障害、グレーゾーンに役立つ知識と知恵』も読んだ。『心理カウンセラー講座「アダルト・チルドレン」』は共依存、あるいは回避性性格に心当たりがある人向け。あとの二冊は誰が読んでも良さそう。発達障害およびグレーゾーンな人はわりとその辺にいるので知っておいて損はないと思う。